迷惑をかけた相手になぜか溺愛されたようです。
玲也の気持ちがわかり、両想いになったが、会社では今までとおり上司と部下だ。
私は努めて平然を装っていた。
しかし、玲也は廊下ですれ違う時などには、皆に気が付かれないように手を握ったり、結構大胆な合図を送ってくれる。
それは、私にとって破壊力の凄まじい爆弾のように感じるのだ。
顔が沸騰して一瞬で心臓が止まりそうになるのだ。
そして今日も真っ赤になった私を見て、理子は揶揄うのだ。
「…唯…顔が赤いけど…どうしたのかな?」
そう言いながらニヤリと笑った。
「理子!…もう揶揄わないで!」
少しくすぐったいが幸せな気持ちになっていた。