悪役令嬢は、家族の専属業火担!!~すみません、同担は拒否したします。~
「お嬢様、朝ですよ。」

「ん〜もうちょっとぉーーふわぁ……。」

コミケ……何時からだっけ。でもまだ間に合うはず……。
だからあとちょっとだけ寝たい。

「お嬢様!!!今日は登校日初日でしょう!?
何ぐーたらしてんですか!!
さっさと起きてくださいませ!!」

え……??コミケじゃない??登校日…??ハッ!!!!

「サリー、今何時!?!?!?」

やばいやばいやばい、そうだったそうだった!!!
今日はロイドお虫様(失礼すぎるあだ名)がお兄様に相応しいかどうか見極めるんだった!!!

「はあ…。まだ8時ですよ、お嬢様。
お嬢様のことだからこうなると思って早めに起こしてさしあげたのです。」

「サリーーーー!!!!!ありがとうぅぅぅぅぅ!!!大好きいいいいいい!!!」

ああ、サリー。大好き……あなたがいてくれて本当にありがたい…。感謝してもしきれないなあ、本当に。

サリーことサリー・カントルは私の専属侍女だ。
サリーはカントル伯爵家の次女なんだが、私に惚れ込んだので侍女にしてください!!と直談判してきたそうだ。
私も経緯は詳しく知らないが、とても優秀で面倒見の良い私の信頼できる友人でもある。

「お嬢様、私の方が大好きですよ。」

満面の笑みで言うサリーに抱きしめたい衝動に駆られ、それを必死に我慢する。
だめだ、ここで抱きしめたらセクハラよ!!
耐えろ、耐えるのよ!!!

「お嬢様、いいですか?
お嬢様はくれぐれも学園では大人しくしていてくださいね??
シオン様のおそばになるべくいて、近づいてくる野郎達には微笑んではいけません。
これ以上信者もどきを増やしてはなりませんよ!!!」

サリー!!あなたもシオンお兄様のこと心配なのね!!
そうよね、シオンお兄様は麗しいから野郎どもにも狙われてしまうよね。

「分かった!!
シオンお兄様のおそばを片時も離れない!!
お兄様は私がお守りする!!」

「………ええ。そうしてくださいな。」

サリーは、お嬢様またなんか勘違いしてるな…と半ば呆れながら返事をした。

「それではお嬢様、ピカピカでキュートに仕上げるのでご覚悟を!!」

「ええ、よろしく!!!とびっきり可愛くね!!」

さあ、ロイドお虫様に難癖つけにいくわよ!!!(あれ??)
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