捨てられた令嬢はチートな精霊師となりまして
父もベルライン家の血を引いてはいるが、あくまでも分家の者。イオレッタが爵位を継がない場合、父より本家に近い者が爵位を継ぐはずだった。
けれど、どうやってか、父はシャロンをベルライン家当主の娘、つまり、母の娘として書類を届け出た。書類の偽造である。
母が亡くなった後、喪が明けたところでシャロンの母と再婚。書類上、シャロンと現在の伯爵夫人は養親と養子ということになっている。
(うーん、ろくな宝石残ってないな)
自分の宝石箱をひっくり返してみるが、イオレッタの宝石箱はほぼ空。換金できそうなものは残っていない。全部、シャロンが持って行ってしまったので。
残った宝石の中で、換金しやすいものだけ下着の裏側に縫い付けてある小袋にしまう。身体のあちこちに換金できるものを身に着けておくのも大事なことと教えてもらった。
白いブラウスに革のズボンを身に着け、茶色のワンピースを重ね着して、丈夫なブーツに履き替える。
「これでよし、と」
けれど、どうやってか、父はシャロンをベルライン家当主の娘、つまり、母の娘として書類を届け出た。書類の偽造である。
母が亡くなった後、喪が明けたところでシャロンの母と再婚。書類上、シャロンと現在の伯爵夫人は養親と養子ということになっている。
(うーん、ろくな宝石残ってないな)
自分の宝石箱をひっくり返してみるが、イオレッタの宝石箱はほぼ空。換金できそうなものは残っていない。全部、シャロンが持って行ってしまったので。
残った宝石の中で、換金しやすいものだけ下着の裏側に縫い付けてある小袋にしまう。身体のあちこちに換金できるものを身に着けておくのも大事なことと教えてもらった。
白いブラウスに革のズボンを身に着け、茶色のワンピースを重ね着して、丈夫なブーツに履き替える。
「これでよし、と」