捨てられた令嬢はチートな精霊師となりまして
第六章 迷惑なご近所さんが現れまして!
スィアに行くことのできなかったゼルマは不機嫌であった。それはもうわかりやすく不機嫌であった。イオレッタの土産話だけでは満足できなかったらしい。
「どうせ、私はこの家から出られませんよー」
と、床にうずくまって床を撫でまわすのはやめてほしい。必要以上に良心の呵責を覚えてしまうので。
「ゼルマちゃん、いるー?」
「ふわ、私は天には還りませんからねっ!」
と、花を抱えてやってきたのはレオニードである。その後ろには、タデウスがいた。二人の後ろにクライヴの姿を捜すものの、そこに彼の姿はない。
「還らなくてもいいんだけどね、って俺が言っちゃうのは問題だけど、今のところ悪霊化してる気配はないし」
「何が悪い兆候よっ! 私はいい幽霊ですからねっ!」
「というわけで、これどーぞ」
と、ゼルマに渡されたのは豪華な花束であった。どうやって持って来たのだろう。ふわわ、と言ったゼルマの顔がみるみる赤くなっていく。幽霊も赤面するものらしい。
「ゼルマさん、こちらもどうぞ」
「どうせ、私はこの家から出られませんよー」
と、床にうずくまって床を撫でまわすのはやめてほしい。必要以上に良心の呵責を覚えてしまうので。
「ゼルマちゃん、いるー?」
「ふわ、私は天には還りませんからねっ!」
と、花を抱えてやってきたのはレオニードである。その後ろには、タデウスがいた。二人の後ろにクライヴの姿を捜すものの、そこに彼の姿はない。
「還らなくてもいいんだけどね、って俺が言っちゃうのは問題だけど、今のところ悪霊化してる気配はないし」
「何が悪い兆候よっ! 私はいい幽霊ですからねっ!」
「というわけで、これどーぞ」
と、ゼルマに渡されたのは豪華な花束であった。どうやって持って来たのだろう。ふわわ、と言ったゼルマの顔がみるみる赤くなっていく。幽霊も赤面するものらしい。
「ゼルマさん、こちらもどうぞ」