捨てられた令嬢はチートな精霊師となりまして
タデウスが渡したのは、クッションカバーであった。そう言えば、ゼルマの部屋にクッションを飾ったのだと教えたような記憶もある。
ゼルマも一室使っていて、そこを可愛く飾り付けるのが最近の楽しみなのだそうだ。
「ゼルマの部屋に飾っといたらいいんじゃない?」
「そ、そうしましゅ……」
ぷしゅ、と頭から湯気が出そうな顔で、ゼルマはふらふらと扉の方に向かう。そのまま扉をすり抜けようとし、プレゼントの存在を思い出したらしく止まった。
ゆっくりと見えない手で扉が開かれ、そのまま出ていく。
パタリ、と扉が閉じられた。
「ゼルマちゃんは、どんどん力をつけてるねぇ」
「あ、やっぱりそう思います? 私もそう思ったんですよ! 前よりくっきりはっきり見えるなって」
イオレッタがこの家に来てからだろうか。前は背後が透けていたのだが、最近そんなことはなくなってきた。
「やっぱり、精霊に近くなりつつあるんだろうね。イオレッタちゃんの魔力とも相性がよさそうだし」
「なんとなく、そんな気はしてました!」
ゼルマも一室使っていて、そこを可愛く飾り付けるのが最近の楽しみなのだそうだ。
「ゼルマの部屋に飾っといたらいいんじゃない?」
「そ、そうしましゅ……」
ぷしゅ、と頭から湯気が出そうな顔で、ゼルマはふらふらと扉の方に向かう。そのまま扉をすり抜けようとし、プレゼントの存在を思い出したらしく止まった。
ゆっくりと見えない手で扉が開かれ、そのまま出ていく。
パタリ、と扉が閉じられた。
「ゼルマちゃんは、どんどん力をつけてるねぇ」
「あ、やっぱりそう思います? 私もそう思ったんですよ! 前よりくっきりはっきり見えるなって」
イオレッタがこの家に来てからだろうか。前は背後が透けていたのだが、最近そんなことはなくなってきた。
「やっぱり、精霊に近くなりつつあるんだろうね。イオレッタちゃんの魔力とも相性がよさそうだし」
「なんとなく、そんな気はしてました!」