捨てられた令嬢はチートな精霊師となりまして
 当然、魔物退治の対象ではあるのだが、ドラゴンにおいては知能が高いというのが一つの解決策となる。ドラゴンの要求を満たすことができれば、必ずしも悪い方向に話が進むわけではないというのもまたよく知られた話。
 ドラゴンもいろいろいて、キラキラとしたお宝を欲しがるもの。話を聞いてもらうだけで満足するもの。生贄を求めてくるもの(当然、討伐対象)もいる。
 人間との命をかけた果し合いを好むものすらいる。どんな願いを持つ個体が来ているのかは、聞いてみなければわからない。
「そういうタイプなら、この街を通り過ぎる前に一人か二人攫ってると思うぞ」
 イオレッタの心配をクライヴは一蹴した。
 とはいえ、ドラゴンが生贄に若い娘を要求するというのもまたよく知られている事実である。餌としてではなく、番として。
 他の種族に姿を変えることができるレベルまで成長したドラゴンならば、他の種族との間に子をなすこともできるそうだ。
「それで、どうしてここにきたんです?」
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