捨てられた令嬢はチートな精霊師となりまして
さすがの『ニバーン』もドラゴンを見たことはなかったらしく、どう対応したらいいものか、迷っているようだ。
「どうやって近づいたらいいと思う?」
『話してみたら? 話のわからないやつじゃないみたいだし』
ヴァネッサを呼び出してたずねてみたら、やはり対話を提案された。やっぱりそうか。話をするしかなかったか。
「どうした?」
「あの、ヴァネッサがドラゴンと話をしてみろって……」
「それしかないか。よし、行ってくる」
「行ってくるって!」
そんな無茶な。
とは思ったものの、さっさとクライヴはドラゴンに向かって歩き始め、慌てた様子で、武器を掴んだレオニードとタデウスが後を追う。
イオレッタもちょっと迷ってついていくことにした。いざとなったら、精霊の援護もあった方がいいかもしれない。
近くまで来てみると、思っていた以上に大きい。黒い鱗は堅そうだ。長い首を丸めて、折りたたんだ足の間に顔を埋めている。
「寝ているところをすまないが、……そこのドラゴン。俺達と、話をすることはできるか?」
「どうやって近づいたらいいと思う?」
『話してみたら? 話のわからないやつじゃないみたいだし』
ヴァネッサを呼び出してたずねてみたら、やはり対話を提案された。やっぱりそうか。話をするしかなかったか。
「どうした?」
「あの、ヴァネッサがドラゴンと話をしてみろって……」
「それしかないか。よし、行ってくる」
「行ってくるって!」
そんな無茶な。
とは思ったものの、さっさとクライヴはドラゴンに向かって歩き始め、慌てた様子で、武器を掴んだレオニードとタデウスが後を追う。
イオレッタもちょっと迷ってついていくことにした。いざとなったら、精霊の援護もあった方がいいかもしれない。
近くまで来てみると、思っていた以上に大きい。黒い鱗は堅そうだ。長い首を丸めて、折りたたんだ足の間に顔を埋めている。
「寝ているところをすまないが、……そこのドラゴン。俺達と、話をすることはできるか?」