捨てられた令嬢はチートな精霊師となりまして
「ドラゴンさん、お引越し……というわけには? スィア湖の方にも精霊がたくさん集まっていますけど……」
こわごわと手を挙げてたずねてみる。スィア湖に集まる精霊は、ここにいる精霊の比ではない。なにしろ、精霊神が生まれた場所なのだから。
「フンッ」
と、ドラゴンは鼻を鳴らした。
「あそこは、新しい神が住まっているだろう。吾輩が、他の者の場所を奪うと思っているのか?」
そんなことを言われても。
ここにいられると、それはそれで非常に困る。
「いったん、戻るか。ドラゴンを無理やりどけるわけにもいかないしな……」
クライヴの言葉に、一同うなずく。
このあたりの人間に危害を加えるつもりはないらしいということだけは理解できた。
ならば、今すぐ排除する必要はない。『ニバーン』の面々も今の装備でドラゴン退治をするのは心もとないことでもあるし。
「どうでした?」
ロシードの冒険者組合の組合長は、事務畑から組合長になった珍しいタイプだ。
こわごわと手を挙げてたずねてみる。スィア湖に集まる精霊は、ここにいる精霊の比ではない。なにしろ、精霊神が生まれた場所なのだから。
「フンッ」
と、ドラゴンは鼻を鳴らした。
「あそこは、新しい神が住まっているだろう。吾輩が、他の者の場所を奪うと思っているのか?」
そんなことを言われても。
ここにいられると、それはそれで非常に困る。
「いったん、戻るか。ドラゴンを無理やりどけるわけにもいかないしな……」
クライヴの言葉に、一同うなずく。
このあたりの人間に危害を加えるつもりはないらしいということだけは理解できた。
ならば、今すぐ排除する必要はない。『ニバーン』の面々も今の装備でドラゴン退治をするのは心もとないことでもあるし。
「どうでした?」
ロシードの冒険者組合の組合長は、事務畑から組合長になった珍しいタイプだ。