捨てられた令嬢はチートな精霊師となりまして
「イオレッタ! シャロンを泣かせるなんて何を考えているんだ!」
さらに続いて入ってきたのは、ベルライン伯爵。イオレッタとシャロンの父であった。
茶色の髪に青い瞳。シャロンを男性的に厳めしい風貌の持ち主に変化させたらこうなるであろうという容姿の持ち主。
シャロンを泣かせるって、普通なら、泣きたいのは婚約者を奪われたこちら側だ。
「お父様。姉の婚約者に手を出すなんて、泣いて詫びるくらいのことはしてもいいのではないかしら」
「な、なんだって! シャロンが手を出したわけではない! 両家の間で取り決めが変わっただけだ」
シャロンの言葉に、父は青筋を立てて怒り始めた。
「お前が! そう、お前が! 精霊使いとしての才能を持たなかったのが悪いのだろう!」
「そうですね」
「私が、この家に入ったのは、次代に精霊使いを繋げるため。トラヴィスをこの家に招いたのも同じ理由だ! ならば、シャロンとトラヴィスを結婚させた方がいいに決まっている」
「そういう考え方もありますね」
さらに続いて入ってきたのは、ベルライン伯爵。イオレッタとシャロンの父であった。
茶色の髪に青い瞳。シャロンを男性的に厳めしい風貌の持ち主に変化させたらこうなるであろうという容姿の持ち主。
シャロンを泣かせるって、普通なら、泣きたいのは婚約者を奪われたこちら側だ。
「お父様。姉の婚約者に手を出すなんて、泣いて詫びるくらいのことはしてもいいのではないかしら」
「な、なんだって! シャロンが手を出したわけではない! 両家の間で取り決めが変わっただけだ」
シャロンの言葉に、父は青筋を立てて怒り始めた。
「お前が! そう、お前が! 精霊使いとしての才能を持たなかったのが悪いのだろう!」
「そうですね」
「私が、この家に入ったのは、次代に精霊使いを繋げるため。トラヴィスをこの家に招いたのも同じ理由だ! ならば、シャロンとトラヴィスを結婚させた方がいいに決まっている」
「そういう考え方もありますね」