仲良し地味くんは私の隠れ護衛でした。
お兄ちゃんは友達の人と喋ってたし……胡桃ちゃんとも、少し距離がある。


どうしようっ……。


「何?なんか文句あんの?元はと言えばこんなところに突っ立ってたアンタが悪いんでしょ」

「え……?」


私が、悪いの……?


悔しくて、下唇を噛み締めた。


「今度から気をつけてよね」

「あ……。……」


よし、これで終わり、もう忘れよう!


じいやに連絡して、来てもらおうかな。


そう、考えた時だった。


「それはないんじゃない?」


目の前に現れた、スラッと背の高い男性。


私を、庇ってくれるように立っていた。



「この子のドレス、可愛いのに台無しにしてんじゃん、責任取るぐらいしなよ」

「あ、あの私は大丈夫なんで……!!」


そう言うと、少し振り返ってウインクされた。


ど、どうすれば……、庇ってくれるのは嬉しいけど、あんまり事態を大きくしたいわけではない……。

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