仲良し地味くんは私の隠れ護衛でした。
「ううん、それよりごめん。俺がもっと注意してれば」

「いやいや!何にも悪くないから、忍くんは!」

「うん……ありがとう」


……?どうしたんだろう。

なんだか、悔しそうな顔してる。


私には訳のわからないまま、自分の家へと帰って行った。


「あ、あの、ここが私の家なんだ」

「ふふっ、そっか」


ん……?

なんだか、みんなと反応が違う。


いつも、すごい!お金持ちなんだねって言われてたから……正直、私はそこまでのお嬢様ではないし、そう言われるの好きじゃなかった。


「素敵なお家だね。じゃあ俺は帰るね」

「あ、うん。送ってくれて、ありがとう!」

「こっちこそ、一緒に帰ってくれてありがとう」

「っ……!ううん、こちらこそ……」


嬉しい……そう言ってもらえて。

< 12 / 239 >

この作品をシェア

pagetop