仲良し地味くんは私の隠れ護衛でした。
ジロリとじいやの方を見ると、にっこり微笑んでいた。


じいや、やるなぁ……。


はぁ……忍くん、いつ話してくれるのかなぁ?


話してくれるまで毎日こんなドキドキ味わうだなんて、耐えられない……。


そんな思いで迎えた次の日。


ニュースでやっている占いで、私の運勢は最悪だった。


「う、そ……」


めちゃくちゃショックを受けてしまった。


まさか忍くんに振られるだなんて、そんなことだけは絶対にないよね……?


ラッキーカラーは緑……?

よし、今日は緑のピンをつけていこう!


パチンッと音がして、前髪の少し横にピンをつけた。


よし、大丈夫。忍くんに振られたりなんて、絶対しない……!はず……。


鏡の前でぺちぺちとほっぺを軽く叩いて、家を出た。


「おはよう千幸」

「おはよう忍くん!」

「あれ?ピン付けてるの?」

「う、うん……!」

「可愛いね、すごく似合ってるよ」

「よ、よかったぁ……」
< 190 / 239 >

この作品をシェア

pagetop