仲良し地味くんは私の隠れ護衛でした。
それはすごく嬉しいのだけれど、こんなに高価なものとなると、ちょっと申し訳ないな……。


「あと……あんまり近づくなよ」


怒っている顔をしながら、綾人くんにそう言った忍くん。


「なんで?友達なんだしこれぐらいいいでしょ?服も貸した仲だし」

「あっ……!そうだ、あのドレスいつ返せばいいかな……?じいやに頼んで、送ってもらう?」

「うーん、それなら今日うちに来てくれない?」

「へっ?あ、綾人くんの家に?」


わ、私が……!?


「だめに決まってんだろ」

「黒瀬はかんけーないでしょ?」

「ある、俺は千幸の彼氏なんだから」

「じゃあお前も来ていいよ?」


少しバカにするように笑った綾人くん。


「し、忍くん私なら大丈夫だよ……?ドレス、ずっと待たせちゃったのは私だし、じいやと一緒に行くから——」

「だめ、じゃあ俺が行く」

「えっ?い、いいの?」

「うん、当たり前。千幸と俺はずっと一緒」

「そ、そっか」


嬉しいっ……!!


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