仲良し地味くんは私の隠れ護衛でした。
「……じゃあ、今日の四時に俺の家集合ね」

「うん!」


ちゃんとドレス忘れないようにしないと!


こうして私たちは綾人くんの家にドレスを返す、という名の遊びに行くことになったのだった。



*四時数分前*


今現在、なんと、忍くんが迎えに来てくれることになって、私は家の前で待っていた。


ちょっぴりドキドキするなぁ……人の家に遊びにだって、あまり行かないし……。


ポツリ。

そんなことを考えていくと、頭が濡れた気がした。


「え……?」

「お嬢様、傘を」


すぐ側にいたじいやに傘をさされる。


ポツポツと傘が雨を弾き出した。


雨、降っちゃったんだ……。


最初はちょっとだったのに、少しずつザーッと降り始めた雨。
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