仲良し地味くんは私の隠れ護衛でした。
きっと、そうだ。


そう、意識してしまうと……余計にドキドキするな。


「ねぇ千幸、約束してくれる?」

「うん?どうしたの?」

「綾人には気をつけて。いいね?」

「う、うん、わかった!」


この間追いかけっこになったりしてたからかな?


あの時は、本当びっくりしたな……何より、忍くんのことで頭がいっぱいだった。


「ドレス渡したらすぐ帰ろう?で、遊びたかったら俺の屋敷に行こう、ゲームとか本とか、いっぱいあるから」

「えっ、いいの?」

「当たり前だよ、千幸とずっと一緒にいるんだから。」

「忍くん……」


本当、優しいなぁ。

王子様みたいだ。少女漫画で見るよりも、おとぎ話の王子様みたい。




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