仲良し地味くんは私の隠れ護衛でした。

「忍も食べていいよ、ビターチョコだから」

「……ありがと」


差し出されたチョコレートケーキを食べ始めた忍くん。


そして私は気がついた。


2人が、名前で呼び合っていることに!


もしかして、本当は普通に友達なのかな?


前まで忍くんとずっと一緒にいたからこそわかるけど、私も忍くんもお友達がいなかった。


だから、忍くんにもお友達ができるといいな!


そう思いながら、もぐもぐとケーキを美味しく食べていた。


「千幸ちゃん、今日はわざわざドレスを持ってきてくれてありがとうね」

「ううん!こちらこそ遅くなっちゃってごめんね」

「いやいや、そんなことないよ。俺ももらえる時あんまりなかったし」

「ありがとう……」


よかった、綾人くんが優しい人で……。


そうだ!2人とも、仲良くなれたのか聞いてみようかな。
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