仲良し地味くんは私の隠れ護衛でした。
「でも安心して、千幸ちゃんが忍のこと好きなの、知ってるから」

「えっ?よ、よかった……」

「だから、いつか千幸ちゃんが忍のこと嫌いになったら、僕と付き合ってもらおうと思ってるんだ」

「……へっ!?」


忍くんのこと嫌いになったら、綾人くんと付き合う……!?


「嫌いっていうか、別れたら、が正しいかな」

「わ、別れるって……!!そんなこと、しないよ!」


ずっと一緒、って約束したもん!


「そうだよね、千幸。俺たち絶対別れない。ドレスも返せたし、ケーキも食べ終わったみたいだから帰るよ」


バッと席を立ち上がった忍くん。


私の方に歩いてきて、手を差し伸べてくれた。


「行こうか」

「え、えっと……うん……?」


帰った方がいいのからわからなかったけれど、とりあえず忍くんのと手を繋いだ。


「綾人、この通り千幸は俺のものだから」


忍くんはそういうと、早歩きをして私の手を引く。


「え、えっと綾人くん今日はありがとうございました!」


私はどうにかそれを伝えて、忍くんに着いて行ったのだった。
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