仲良し地味くんは私の隠れ護衛でした。

近くて遠い

次の日のことだ。


朝、忍くんが迎えに来てくれて、いつも通り家を出たのだけれど……。


なんだか、ぎこちなかった。


「……椎名さん?なんだか今日元気ない?」

「へっ!?そ、そんなことないよ?」


顔見ただけでドキドキ止まんない……!!


忍くんと目を合わせることができなくて、キョロキョロと色々な方向を向いてしまう。


「そっか。それならいいんだけど……あ、危ない」

「えっ?」


バッと手を前に出される。


「車通るよ」


ちゃんと前を見てなかったせいか、車に気づかなかったらしい。


「ご、ごめんありがとう……」

「いや別に。」


なんだかこれは、運の悪さには関係ない気がする……。


「……椎名さんって、昨日日向さん家に遊びに行ったんだって?」

「えっ?う、うん、そうだけど……」


あ、あれれ?どうして知っているんだろう?


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