仲良し地味くんは私の隠れ護衛でした。
椎名ちゃん、って……私以外、いないよね?

側に人もいなくて、どうすればいいのかわからなくなってくる。


「俺お金困ってるんだよね〜ちょっとくれない?」

「あ、それか僕たちの彼女になるって言う選択肢もあるよ?」

「っ……え、えっと……わ、私お金なんて持ってません……!!」


お嬢様だからって常に大金を持っていると思ったら大間違いだ。

それより……走ったら、逃げ切れるだろうか……?


2人いるし、無理かもしれない……。


怖くてたまらない。

本当、こう言うのも……運が悪いんだろうなぁ。


誰か、助けて。


そんなことを思った瞬間だった。


後ろから、肩に、ポンッと手を置かれる。


誰かと思って、恐る恐る後ろを向くと、そこにはとても綺麗な顔をした男の子が立っていた。


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