仲良し地味くんは私の隠れ護衛でした。

「何話してるのか知らないけど……俺の彼女なんで、手出さないでもらえます？」

「んだよ、彼氏いたのかよ……」

「っ……おい、引くぞ！」



1人は諦めたように、もう1人はどうしてだかこの人に怯えながら帰って行ってしまった。


「あ、あの……ありがとうございま——」


後ろに振り向いて、そう言おうとした瞬間だった。


「よかった……」


今にも消えてしまいそうな声が聞こえて、ぎゅっと後ろから抱きしめられてしまったのだ。


「へっ……？あ、あの……」

「あなたに何かあったら、生きて行けない……」

「っ……！す、すみません、誰ですか……？」


助けていただいたのはありがたいのですが……ずっとこの体制でいられるのは、少し困る……。