仲良し地味くんは私の隠れ護衛でした。
「何か悩んでおられるのですか?」
「いや……椎名さんに着いて行くか、息子として行くか……どっちがいいかな、って」
「千幸様は坊っちゃんが護衛係のことを知りません。変に混乱させないためにも、黒瀬財閥の御曹司様、として参加するのがいいと思いますよ」
「やっぱりそうだよなぁ……わかった」
仕方がない、大嫌いなパーティーに参加するのも、全ては椎名さんのためだ。
パーティーのことはこれで決定。
あとは……明日のことだ。
学校に行く際も、椎名さんの家に迎えに行っていいのだろうか。
いや、帰りがいいなら行きもいいか。
朝早くに起きるのも、全ては早く君に会うため。
また思いが大きくなって行くことに気づかないふりをして、今日もいた1日が終わった。