虹の記憶
背の高いのっぽな野花にとったら、空は青くって。




白い雲は、まぶしくって。




沢山の木々は、緑色で美しくって。




茶色い屋根は、あったかい大地のようで。




町の子供たちは、走り回っていて。




青い自転車で蕎麦を配達する人。






大地を舐める捨て猫。







みんなが、虹。






走り回る虹!





しゃべる虹---っ!





野花は、見ていた。







じっと、見ていた。






ずう-っと、見ていた。







おじいさんの汗の光!







泥まみれの大地を、宝石にして、走り回る子供たち!




風船が寂しく飛んでいる。




でも、その風船の瞳の奥に映るものは、この虹の町だったぁっ!






光は、見える。





魚屋の魚の鱗の光!






かき氷の光っ!





通り雨の光!







感じる。





触れている。








大丈夫。







いつだって、




虹と生きているっ!

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