完全犯罪を成し遂げる方法

叫び声を上げながら、ただ体を掻く。

頭がおかしくなりそう。みんなに「綺麗！可愛い！」と言われ続けた顔はもうボロボロだし、体も水ぶくれと瘡蓋まみれだ。

その時、鋭い爪が分厚い水ぶくれを貫いた。水ぶくれが割れて、白い何かがフローリングの床にポロポロと落ちていく。

「な、何？」

目を凝らして床に落ちたものを見た私は、悲鳴を上げるしかなかった。

「な、何で！？何でこんなものが私の体に！？」

床に落ちたのは、皮膚の一部などではなかった。白い人の爪ほどの大きさの虫ーーーシラミだった。しかもそのシラミは微かに動いていて、生きていることがわかる。

「この水ぶくれの中から……！？」

私は身体中にある水ぶくれを見つめる。そして、一つの水ぶくれを爪で引っ掻き壊していく。破れた水ぶくれの中からは、白い生きたシラミが落ち、フローリングの床の上で微かに動いている。

「嫌ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ！！」