絶対にずっと好きだと証明しましょう
「アメリカに出張してたんですか」
ユーゴが出張でしばらくいなかったことも楓はこのとき初めて知った。
「ああ、2カ月」
「そんなに長く」
2か月もユーゴから連絡がなかったことにも気づかなかった。
「なんだよ、樹のことばっかり考えて俺が会社にいないことも気付かなかったか。樹とはうまくいってるの?」
と訊ねたユーゴだが、うまくいっているに違いない、もしや結婚話まで進んでいるのではないかと考えていた。
なぜかといえばあの日、沙耶がユーゴとの約束をすっぽかしてあとから謝りの電話があった日、沙耶から「それはそうとお兄ちゃんたち10年以上も付き合ってるのになんで結婚しないのかな」と聞かれ、ユーゴは「樹は今の関係が居心地いいんじゃないか」と答えた。
その答えに「なにそれ? 女の気持ち無視じゃん」と沙耶が怒りだし、今から樹を呼んで、楓との関係が前進するようはっぱをかけろと頼まれ、いや強要されたのだ。
食事の約束をすっぽかしておきながら、せっかく作ってくれた料理だってもったいないでしょとかのたまって(誰のせいで料理がもったいないことになっていると思っているのだ)。
しかし確かに腕を振るった料理は誰かに食べてもらいたかったので、ユーゴは言われた通り樹を誘った。
あの日、樹を家に呼んだのは、料理を振る舞うほかに「はっぱをかける」というおせっかいなミッションもあったのだ。
ユーゴが出張でしばらくいなかったことも楓はこのとき初めて知った。
「ああ、2カ月」
「そんなに長く」
2か月もユーゴから連絡がなかったことにも気づかなかった。
「なんだよ、樹のことばっかり考えて俺が会社にいないことも気付かなかったか。樹とはうまくいってるの?」
と訊ねたユーゴだが、うまくいっているに違いない、もしや結婚話まで進んでいるのではないかと考えていた。
なぜかといえばあの日、沙耶がユーゴとの約束をすっぽかしてあとから謝りの電話があった日、沙耶から「それはそうとお兄ちゃんたち10年以上も付き合ってるのになんで結婚しないのかな」と聞かれ、ユーゴは「樹は今の関係が居心地いいんじゃないか」と答えた。
その答えに「なにそれ? 女の気持ち無視じゃん」と沙耶が怒りだし、今から樹を呼んで、楓との関係が前進するようはっぱをかけろと頼まれ、いや強要されたのだ。
食事の約束をすっぽかしておきながら、せっかく作ってくれた料理だってもったいないでしょとかのたまって(誰のせいで料理がもったいないことになっていると思っているのだ)。
しかし確かに腕を振るった料理は誰かに食べてもらいたかったので、ユーゴは言われた通り樹を誘った。
あの日、樹を家に呼んだのは、料理を振る舞うほかに「はっぱをかける」というおせっかいなミッションもあったのだ。