絶対にずっと好きだと証明しましょう
それから約30分後。
見慣れた、けれどすでに懐かしい人が店に入ってきて、楓は体内のアルコールが一気に噴き出しそうだった。
まっすぐ楓たちの席にやってきたので偶然ではないだろう。
樹は楓の方は見ずに「どういうこと?」とユーゴにたずね、楓も「どうして?」と続いた。
「来てくれてよかった」
「緊急事態だ、今すぐ来てくれ。じゃないとやばいことになるって脅しの電話をしてきて切るから。でも別に緊急じゃないみたいだね」
ユーゴは楓がトイレに行っている間に樹に電話をかけたらしい。
樹はどうせ大した緊急事態ではないだろうと思ったものの、ちょうどそう遠くない場所にいたので店にかけつけたのだ。
しかしユーゴと楓が一緒にいるのを見てやはり来るんじゃなかったと後悔していた。
「作戦失敗で予想外の展開になってたからさ。早く解決しないとやばいと思って」
「作戦? ユーゴ君の作戦がどうして僕に関係あるわけ?」
「君たちのための作戦だったから」
まあ座れよと、ユーゴに肘を掴まれ、樹はしぶしぶの顔でユーゴの隣に腰を下ろした。
ユーゴは沙耶にけしかけられて樹の気持ちに揺さぶりをかけるために嘘をついたと、さきほど楓にした話をもう一度した。
「また余計なことを。もしかして美幸さんも絡んでいる」
「美幸さんて誰だよ」
「さっきの写真を送ってくれた先輩」だと楓が答える。
「どうしてその美幸さんが絡んでると思うんだよ」
「あの日、ユーゴ君の家に行った日の昼間、電車の中で美幸さんに呼び止められたんだ。で、駅のベンチで一方的に説教された」
ランチをしながら楓に盛んにユーゴを勧めていた美幸のことだ。
どんなことを言ったのか楓には想像できて、聞く前からため息をついた。
一方、ユーゴはどんな説教をされたのかと目を輝かせている。
見慣れた、けれどすでに懐かしい人が店に入ってきて、楓は体内のアルコールが一気に噴き出しそうだった。
まっすぐ楓たちの席にやってきたので偶然ではないだろう。
樹は楓の方は見ずに「どういうこと?」とユーゴにたずね、楓も「どうして?」と続いた。
「来てくれてよかった」
「緊急事態だ、今すぐ来てくれ。じゃないとやばいことになるって脅しの電話をしてきて切るから。でも別に緊急じゃないみたいだね」
ユーゴは楓がトイレに行っている間に樹に電話をかけたらしい。
樹はどうせ大した緊急事態ではないだろうと思ったものの、ちょうどそう遠くない場所にいたので店にかけつけたのだ。
しかしユーゴと楓が一緒にいるのを見てやはり来るんじゃなかったと後悔していた。
「作戦失敗で予想外の展開になってたからさ。早く解決しないとやばいと思って」
「作戦? ユーゴ君の作戦がどうして僕に関係あるわけ?」
「君たちのための作戦だったから」
まあ座れよと、ユーゴに肘を掴まれ、樹はしぶしぶの顔でユーゴの隣に腰を下ろした。
ユーゴは沙耶にけしかけられて樹の気持ちに揺さぶりをかけるために嘘をついたと、さきほど楓にした話をもう一度した。
「また余計なことを。もしかして美幸さんも絡んでいる」
「美幸さんて誰だよ」
「さっきの写真を送ってくれた先輩」だと楓が答える。
「どうしてその美幸さんが絡んでると思うんだよ」
「あの日、ユーゴ君の家に行った日の昼間、電車の中で美幸さんに呼び止められたんだ。で、駅のベンチで一方的に説教された」
ランチをしながら楓に盛んにユーゴを勧めていた美幸のことだ。
どんなことを言ったのか楓には想像できて、聞く前からため息をついた。
一方、ユーゴはどんな説教をされたのかと目を輝かせている。