絶対にずっと好きだと証明しましょう
ユーゴは眉をひそめ、楓はうなだれた。
喜びでじんわり浮かんだ涙が白黒反転したように悲しみの涙に変わる。
こんなことなら勘違いしたまま終わったほうがよかった。
2回も振られることになり、閉じかけてきた傷はさらに深くなった。
「おい樹、なんでだよ」
「ユーゴさん、もういいよ。もう理由を聞く気力ないから。心臓つぶれちゃう」
楓は笑顔を作ってみせたが上手にできず、頬がちょっと歪んだだけだった。
「楓」と久しぶりに樹に名前を呼ばれて、楓は恐る恐る目をあげる。
「確かに僕は今まで楓に頼って甘えてきたんだと思う。高校生の頃に楓が約束してくれた、ずっと僕を好きでいてくれるっていう言葉をいつまでも有効にして。僕は大事な人に去られることをいつも恐れていたから人を好きになることにも臆病で、それはユーゴ君が言うように家族のせいかもしれないし、そうじゃないかもしれない。そのせいで楓を不安にさせているって本当はわかっていながら縛りつけていた」
「縛られてはいないよ。自分に自信がないから私が勝手に不安になっていただけで樹のせいじゃない」
「いや、樹のせいだ」
横からユーゴが断言する。
「だからこんな関係は終わりにする」
樹が改めて宣言する。
「そうだな、じゃないと楓ちゃんが不安でつぶれちゃうよな」
ユーゴが余計な予測を立てる。
楓は唇を引き締めて、声には出さずそんなことないよと首を大きく振った。
本当はそれでもいいからと叫びたかった。
つぶれてもいいからと。
喜びでじんわり浮かんだ涙が白黒反転したように悲しみの涙に変わる。
こんなことなら勘違いしたまま終わったほうがよかった。
2回も振られることになり、閉じかけてきた傷はさらに深くなった。
「おい樹、なんでだよ」
「ユーゴさん、もういいよ。もう理由を聞く気力ないから。心臓つぶれちゃう」
楓は笑顔を作ってみせたが上手にできず、頬がちょっと歪んだだけだった。
「楓」と久しぶりに樹に名前を呼ばれて、楓は恐る恐る目をあげる。
「確かに僕は今まで楓に頼って甘えてきたんだと思う。高校生の頃に楓が約束してくれた、ずっと僕を好きでいてくれるっていう言葉をいつまでも有効にして。僕は大事な人に去られることをいつも恐れていたから人を好きになることにも臆病で、それはユーゴ君が言うように家族のせいかもしれないし、そうじゃないかもしれない。そのせいで楓を不安にさせているって本当はわかっていながら縛りつけていた」
「縛られてはいないよ。自分に自信がないから私が勝手に不安になっていただけで樹のせいじゃない」
「いや、樹のせいだ」
横からユーゴが断言する。
「だからこんな関係は終わりにする」
樹が改めて宣言する。
「そうだな、じゃないと楓ちゃんが不安でつぶれちゃうよな」
ユーゴが余計な予測を立てる。
楓は唇を引き締めて、声には出さずそんなことないよと首を大きく振った。
本当はそれでもいいからと叫びたかった。
つぶれてもいいからと。