絶対にずっと好きだと証明しましょう
「けどなんだよ」ユーゴは樹に大げさに耳を突き出すポーズを作る。
けど――その先を聞き逃してはならないと、楓も樹の言葉をじっと待つ。
「けど」
けど?
その先がなかなか出てこない。
「おい、もったいつけんなよ」
しびれをきらせたユーゴがぱこんと樹の頭をはたく。
「乱暴だな」
ユーゴを睨むと樹がやっとその先を口にした。
「けど、僕は楓が好きだ」
あまりの嬉しさに楓は胸がぎゅっと締め付けられて窒息しそうだったが、ユーゴはかくりと頭を落とした。
「いまさらなにすっとぼけたこと言ってんだよ。彼女なんだから好きなの当たり前だろ。楓ちゃんもこの程度でなんでそんなに感激するんだよ。頬っぺた赤くしてんじゃないよ。まあ、それだけ樹の気持ちに不安を感じていたってことだろうけど」
「ユーゴ君、言わせてもらうけど僕はずっと楓が好きだったよ。だから楓がユーゴ君と一緒になりたいならそれが楓にとって幸せで、僕は楓の幸せを優先したい。だから苦渋の決断をしたのにそんな僕のそんな気持ちを君はもて遊んだんだからね。説教するまえにもっと反省してほしいな」という理屈っぽい樹のクレームをユーゴはスルーして、「それで?」と樹の次の言葉を促した。
まだ何か言いたいことがあるだろうと目が言っている。
「ユーゴ君には楓は渡さない。いや、誰にも渡さないけど」
楓は白いお絞りをまた慌ててつかみ瞼をおさえた。
けど――その先を聞き逃してはならないと、楓も樹の言葉をじっと待つ。
「けど」
けど?
その先がなかなか出てこない。
「おい、もったいつけんなよ」
しびれをきらせたユーゴがぱこんと樹の頭をはたく。
「乱暴だな」
ユーゴを睨むと樹がやっとその先を口にした。
「けど、僕は楓が好きだ」
あまりの嬉しさに楓は胸がぎゅっと締め付けられて窒息しそうだったが、ユーゴはかくりと頭を落とした。
「いまさらなにすっとぼけたこと言ってんだよ。彼女なんだから好きなの当たり前だろ。楓ちゃんもこの程度でなんでそんなに感激するんだよ。頬っぺた赤くしてんじゃないよ。まあ、それだけ樹の気持ちに不安を感じていたってことだろうけど」
「ユーゴ君、言わせてもらうけど僕はずっと楓が好きだったよ。だから楓がユーゴ君と一緒になりたいならそれが楓にとって幸せで、僕は楓の幸せを優先したい。だから苦渋の決断をしたのにそんな僕のそんな気持ちを君はもて遊んだんだからね。説教するまえにもっと反省してほしいな」という理屈っぽい樹のクレームをユーゴはスルーして、「それで?」と樹の次の言葉を促した。
まだ何か言いたいことがあるだろうと目が言っている。
「ユーゴ君には楓は渡さない。いや、誰にも渡さないけど」
楓は白いお絞りをまた慌ててつかみ瞼をおさえた。