絶対にずっと好きだと証明しましょう
「ユーゴさんて面白くて素敵な人だね」
「日本人離れした陽気さだろ。実際、母親がフランス人のハーフなんだけどね。伯父さんがフランスに料理の修行に行った時にフランス人の叔母さんと出会って結婚したんだでもフランス人の血と言うよりラテンぽいけど」
楓も樹も旺盛な食欲で大学での講義や友達などの話、映画や本の話、最近気になっているニュースなどを脈絡なく話しながら、食事前は残しそうだと心配していたのにすべてきれいにたいらげた。
食事を終えて食器を片付け、コーヒーを入れてソファに座ると、樹が小さな紙袋を楓によこした。
中の箱を開けると小鳥の形をした木のバードアラームウォッチが入っていた。
小学生の時から使っていた目覚まし時計の調子が悪くて、いい加減新しいものに買い替えようかと思っていたところだった。
試しに目覚ましを鳴らしてみるとピピピ、チュンチュンと、かわいらしい小鳥の声が響く。
これで起きられるのか若干の不安なあるもののとても心地よい鳴き声だ。
朝、小鳥の声を聴くたびに樹を思い出して幸せな気分になるだろう。
楓は時計を抱きしめた。
「有難う」
「朝、ちゃんと起きられないの、目覚ましのせいにしてたでしょ」
それから樹が楓のためにレンタルしてきた『わんにゃんレスキュー隊』のDVDを見た。
ラブシーンも驚愕シーンもない映画だったけど、想像以上にハラハラしたりほろりとしたり、一度見ていた樹もまた真剣に見入っていた。
「樹」
「ん?」
「有難う」
樹はにっこり笑って、楓の体を優しく抱きしめた。
「楓、今日はずっと一緒にいよう」
ドクドク、ドクドク、ドクドク、ドクドク、ドクドク。
楓の胸の鼓動が跳ね上がる。
楓を抱きしめている樹の胸にも伝わっていそうな大きさで。
ドクドクしながら楓はうん、と樹の腕の中で頷いた。
「日本人離れした陽気さだろ。実際、母親がフランス人のハーフなんだけどね。伯父さんがフランスに料理の修行に行った時にフランス人の叔母さんと出会って結婚したんだでもフランス人の血と言うよりラテンぽいけど」
楓も樹も旺盛な食欲で大学での講義や友達などの話、映画や本の話、最近気になっているニュースなどを脈絡なく話しながら、食事前は残しそうだと心配していたのにすべてきれいにたいらげた。
食事を終えて食器を片付け、コーヒーを入れてソファに座ると、樹が小さな紙袋を楓によこした。
中の箱を開けると小鳥の形をした木のバードアラームウォッチが入っていた。
小学生の時から使っていた目覚まし時計の調子が悪くて、いい加減新しいものに買い替えようかと思っていたところだった。
試しに目覚ましを鳴らしてみるとピピピ、チュンチュンと、かわいらしい小鳥の声が響く。
これで起きられるのか若干の不安なあるもののとても心地よい鳴き声だ。
朝、小鳥の声を聴くたびに樹を思い出して幸せな気分になるだろう。
楓は時計を抱きしめた。
「有難う」
「朝、ちゃんと起きられないの、目覚ましのせいにしてたでしょ」
それから樹が楓のためにレンタルしてきた『わんにゃんレスキュー隊』のDVDを見た。
ラブシーンも驚愕シーンもない映画だったけど、想像以上にハラハラしたりほろりとしたり、一度見ていた樹もまた真剣に見入っていた。
「樹」
「ん?」
「有難う」
樹はにっこり笑って、楓の体を優しく抱きしめた。
「楓、今日はずっと一緒にいよう」
ドクドク、ドクドク、ドクドク、ドクドク、ドクドク。
楓の胸の鼓動が跳ね上がる。
楓を抱きしめている樹の胸にも伝わっていそうな大きさで。
ドクドクしながら楓はうん、と樹の腕の中で頷いた。