絶対にずっと好きだと証明しましょう
2月中旬から大学生活最後の春休みに入る。
社会人になればしばらく長い休みは取れないだろうし、楓はなんとしてでも樹と思いで作りに励みたいと考えていた。
車の免許は取れそうもないのでドライブ旅行はあきらめた。
それなら普通に旅行に行きたい。
国内でも近場の安い海外ツアーでも。
「ねえ、春休みはどこか旅行に行こうよ。2年の時は1年間離れ離れで去年の冬休みだって樹はアメリカに行っちゃったし」
楓はサンドイッチにかぶりついた。
ありきたりなハムサンドなのに間もなく卒業するせいか、大学のカフェで食べるサンドイッチはなんだかもう懐かしい味がする。
樹もホットドッグをかじって「うまい」とつぶやく。
高3から付き合い始めてあっという間に大学生活が終わる。
他のカップルと比べて4年も付きっている割には2人の関係は密度が薄いと楓は感じていた楓は、樹と卒業旅行に行って大学生活の幕を閉じたいと考えていた。
なのに。
「ごめん、アメリカ旅行と教習所の出費でお金すっからかん」
「じゃあどこでもいいから樹の行きたいところ行こうよ。植物園とか植物園とか植物園とか。樹が行きたいなら同じところ何度でも」
せがむ楓の目にふいに涙が溢れてきた。
樹に感づかれたくなくて、楓はちょっとナフキン取ってくるねといって席を立った。
カフェの中央にミルクや砂糖、スプーンと一緒にナプキンが置かれているカウンターが設置されている。
そこまでゆっくり歩いていくと楓は2枚紙ナプキンを取り、そのうちの1枚で涙を十分に抑えてから席に戻った。
社会人になればしばらく長い休みは取れないだろうし、楓はなんとしてでも樹と思いで作りに励みたいと考えていた。
車の免許は取れそうもないのでドライブ旅行はあきらめた。
それなら普通に旅行に行きたい。
国内でも近場の安い海外ツアーでも。
「ねえ、春休みはどこか旅行に行こうよ。2年の時は1年間離れ離れで去年の冬休みだって樹はアメリカに行っちゃったし」
楓はサンドイッチにかぶりついた。
ありきたりなハムサンドなのに間もなく卒業するせいか、大学のカフェで食べるサンドイッチはなんだかもう懐かしい味がする。
樹もホットドッグをかじって「うまい」とつぶやく。
高3から付き合い始めてあっという間に大学生活が終わる。
他のカップルと比べて4年も付きっている割には2人の関係は密度が薄いと楓は感じていた楓は、樹と卒業旅行に行って大学生活の幕を閉じたいと考えていた。
なのに。
「ごめん、アメリカ旅行と教習所の出費でお金すっからかん」
「じゃあどこでもいいから樹の行きたいところ行こうよ。植物園とか植物園とか植物園とか。樹が行きたいなら同じところ何度でも」
せがむ楓の目にふいに涙が溢れてきた。
樹に感づかれたくなくて、楓はちょっとナフキン取ってくるねといって席を立った。
カフェの中央にミルクや砂糖、スプーンと一緒にナプキンが置かれているカウンターが設置されている。
そこまでゆっくり歩いていくと楓は2枚紙ナプキンを取り、そのうちの1枚で涙を十分に抑えてから席に戻った。