絶対にずっと好きだと証明しましょう
「なわけないだろ。お前の彼女なのに」
「なのにいきなり海外に連れていきたいと」
「そうだ」
従弟の彼女をかっさらおうとしているのに1ミクロンも悪びれず、それどころか樹の態度を非難する図太さはさすがというしかない。
「僕に遠慮とかないわけ?」
ないことは明らかだが一応、諭すつもりで樹は尋ねた。
ユーゴはそうだな……と一瞬顔を曇らせ勿体つけたものの、「ない」と答えた。
だよな。
樹はため息をつく。
「楓のこと、いつからそんなに好きだった?」
「結構前からかなあ。ありがちだけど気づいたら、みたいな? お前とは12年で一区切りだし、そろそろ気持ちを伝えてもいいかと思って」
「確かにありがちだな。それに勝手に一区切りつけるなよ」
そこのところはスルーして「で、お前の自己防衛切について、俺の推測は当たっているか」と、ユーゴはまた話を戻した。
「どうかな。りか子さんと似ているっていうのは心外だけど」
「それは適当に言っただけだ。気にしないでくれ」
ユーゴは言いたいだけ言うとあとはあっけらかんとしてピザを頬張り、樹にも早く食え食えと顎をしゃくる。
幼いころから仲が良いので慣れてはいるが、この切り替えの早さは天才的だなと感心しながら樹もチーズが固まりかけたピザに手を伸ばした。
「なのにいきなり海外に連れていきたいと」
「そうだ」
従弟の彼女をかっさらおうとしているのに1ミクロンも悪びれず、それどころか樹の態度を非難する図太さはさすがというしかない。
「僕に遠慮とかないわけ?」
ないことは明らかだが一応、諭すつもりで樹は尋ねた。
ユーゴはそうだな……と一瞬顔を曇らせ勿体つけたものの、「ない」と答えた。
だよな。
樹はため息をつく。
「楓のこと、いつからそんなに好きだった?」
「結構前からかなあ。ありがちだけど気づいたら、みたいな? お前とは12年で一区切りだし、そろそろ気持ちを伝えてもいいかと思って」
「確かにありがちだな。それに勝手に一区切りつけるなよ」
そこのところはスルーして「で、お前の自己防衛切について、俺の推測は当たっているか」と、ユーゴはまた話を戻した。
「どうかな。りか子さんと似ているっていうのは心外だけど」
「それは適当に言っただけだ。気にしないでくれ」
ユーゴは言いたいだけ言うとあとはあっけらかんとしてピザを頬張り、樹にも早く食え食えと顎をしゃくる。
幼いころから仲が良いので慣れてはいるが、この切り替えの早さは天才的だなと感心しながら樹もチーズが固まりかけたピザに手を伸ばした。