半径3cm未満に
By,穂貴
――「私だって、笑えるなら笑いたいし」
――「っ…。
別に、倒れないし…。
今の私はもうそんなこと――」
――「今の私には先生に話せませんからっ…!」
――「先生は、先生には…。
私の気持ちなんてわからないくせにっ!」
――「…私の気持ちも、私の過去も、何にも知らないじゃないですか⋯!」
不思議な子だなあ、とは思ってた。
でも、そこまで酷い話だとは思わなかった。
噂には聞いてた。
日向 恋衣の家は、危険だって。
日向さん自身も、人間関係うまくいってないって。
小学生のとき、いじめにあってたって。
軽い話だと思って聞き流してた俺が悪い。
「俺が担任だったら、何か変わってた?」
日向さん、ごめんね。
気づいてあげられなくて、ごめん。
もっとはやく、気づくべきだったのに。
彼女の涙を見て、心からそう思った。
まだ、中学生なのに。
こんなにちいさいのに。
何で1人で抱えこもうとしてるんだよっ…。
力になれなくてごめん。
もう、1人きりで全て解決しようと思うな。
そう思って、再びベッドにねかせた。
――「私だって、笑えるなら笑いたいし」
――「っ…。
別に、倒れないし…。
今の私はもうそんなこと――」
――「今の私には先生に話せませんからっ…!」
――「先生は、先生には…。
私の気持ちなんてわからないくせにっ!」
――「…私の気持ちも、私の過去も、何にも知らないじゃないですか⋯!」
不思議な子だなあ、とは思ってた。
でも、そこまで酷い話だとは思わなかった。
噂には聞いてた。
日向 恋衣の家は、危険だって。
日向さん自身も、人間関係うまくいってないって。
小学生のとき、いじめにあってたって。
軽い話だと思って聞き流してた俺が悪い。
「俺が担任だったら、何か変わってた?」
日向さん、ごめんね。
気づいてあげられなくて、ごめん。
もっとはやく、気づくべきだったのに。
彼女の涙を見て、心からそう思った。
まだ、中学生なのに。
こんなにちいさいのに。
何で1人で抱えこもうとしてるんだよっ…。
力になれなくてごめん。
もう、1人きりで全て解決しようと思うな。
そう思って、再びベッドにねかせた。