半径3cm未満に
今は受験して違う学校にいる子なんだって言って、それからはもう、言えなかった。

乙黒 葉羽(おとぐろ はばね)ちゃん。

その子の名前だ。

「... 日向さん?」

「…ごめっ…なさっ…わたっし…」

ポツポツと涙が先生の肩をぬらしていく。

「わたしっ… 葉羽ちゃんのことっ…嫌いになりたくないつのにっ…」

葉羽ちゃん、どうしよう。

このままじゃ私、あなたのこと信じられなくなっちゃうよっ…。

「日向さんがあやまることないじゃん?もう十分くるしい思いして来たのは日向さんなんだから。」

私は本当に大バカだ。

「笑いたくないんだったら、別に笑わなくていい。だから、泣きたいんだったら泣くべき。日向さんばそれた
できてるじゃん?今の日向さんは、自分の感情に素直だよ」
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