時をこえて、またキミに恋をする。
「宗治はバカだよ」
月明かりに照らされた御神木の桜の木を見つめながら、縁側に座っている宗治に後ろから声をかけた。
「だれがバカだって?」
「だから、宗治がだよ」
宗治が死んじゃったら、なんのためにタイムスリップしてきたかわからないんだから。
すると宗治は、隣に座ったわたしに目を向けて鼻で笑う。
「なに言ってんだよ。お前だってバカだろ。火事の現場に突っ込むなんて、丸焼きにされたかったのかよ?」
その減らず口に、思わずわたしの目尻がピクリと動く。
「宗治、あんたねー…。もう少し、わたしに――」
「ありがとう」
ふと聞こえた…そんな言葉。
空耳かと思って、一瞬時間が止まったかのようにフリーズしてしまった。
「宗治…、今…なんて?」
「聞こえなかったのかよ…。桜華を守ってくれて、『ありがとう』って言ってんだよ。何度も言わせるな」
月明かりに照らされた御神木の桜の木を見つめながら、縁側に座っている宗治に後ろから声をかけた。
「だれがバカだって?」
「だから、宗治がだよ」
宗治が死んじゃったら、なんのためにタイムスリップしてきたかわからないんだから。
すると宗治は、隣に座ったわたしに目を向けて鼻で笑う。
「なに言ってんだよ。お前だってバカだろ。火事の現場に突っ込むなんて、丸焼きにされたかったのかよ?」
その減らず口に、思わずわたしの目尻がピクリと動く。
「宗治、あんたねー…。もう少し、わたしに――」
「ありがとう」
ふと聞こえた…そんな言葉。
空耳かと思って、一瞬時間が止まったかのようにフリーズしてしまった。
「宗治…、今…なんて?」
「聞こえなかったのかよ…。桜華を守ってくれて、『ありがとう』って言ってんだよ。何度も言わせるな」