時をこえて、またキミに恋をする。
「それじゃあ、これにするよ」

「え…!?でもそれ、わたしがかわいいなと思っただけで、古関先輩の好きな人がそれが好みだとは――」

「いいんだ。オレもこれがいいから」


古関先輩はニッと白い歯を見せ笑うと、本当にわたしが選んだものをレジに持っていってしまった。


…よかったのかな、あれで。


そんな先輩の背中を見つめていると――。


…ガシャンッ!


後ろから大きな物音がして、驚いて振り返る。

見ると、床に散らばったアクセサリーを慌てて拾い集めている人物が。


「もう…!なにしてるのっ」


わたしが駆け寄ったその男の子とは、宗治だ。


プレゼント選びに集中していたためすっかり忘れていたけど、宗治もわたしたちのあとを追ってきていた。


「ちょうど古関先輩がいないときでよかったけど、タイミング悪かったらバレてたよ…!?」
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