時をこえて、またキミに恋をする。
「ごめんっ。実は、さっき見ちゃってたんだよね。2人が手繋いでるの」


…えっ。


『もしかして…七海。さっきの…見た?』

『さっきのって?』


ああ言っていたけど、本当は見てしまっていたらしい。


「あっ…あの、その…!べ、べつにたいした意味はなくて…!ドラマの真似事っていうかっ…」

「ちょっと都美、テンパりすぎだから〜!」


七海に必死に身振り手振りで説明する。

でも、だんだんと自分でもなにを言っているのかわからなくなってきた。


「いいんじゃない?付き合ってるんでしょ?」

「…そんなわけないじゃん!だって、宗治はわたしのいとこで――」

「隠さなくたっていいよ〜。2人の様子見てたら、いとこ同士じゃないことくらいわかるからっ」


予想もしていなかった七海の発言に、わたしは目を丸くした。
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