時をこえて、またキミに恋をする。
「…ちょっと待って!」


突然、後ろから声が聞こえた。

よく知る声に反応して、振り返ると――。


「古関先輩…!?」


向こうのほうからわたしたちに駆け寄ってきたのは、剣道部部長の古関先輩だった。


なんで古関先輩が、こんな人気のない校舎裏に?


と思ったけど、古関先輩は軍手をはめていて、それぞれの手には火ばさみと半透明のごみ袋が握られていた。


どうやら、美化委員の仕事で手分けしてゴミ拾いをしていたらしく、この校舎裏にやってきたのだという。


「それはそうと…!キミ、今の見たよ!」


古関先輩はそう言って、キラキラしたまなざしを宗治に向ける。


「み…、見たって?」

「さっきの、2年の板東くんだよね?彼の攻撃をかわしたあの身のこなし!そして技!どれもすばらしくて感激してしまった…!」
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