クールな君と甘々な君

俺は何がなんだか分からずしばらくの間ずっと放心状態だった。


しばらくして、美羽の母親が帰っていったらしく俺が突っ立ったままでいるのを不審に思った親父が

「そこで何してんだ…?」

と物珍しそうに言ってきて、やっと正常に戻った。


それから毎日俺はその指輪を大事に持っている。

今でも、机の上に大事においているくらいだ。


ずっと俺は、美羽がまた引っ越して戻ってきてくれると思っていた。



でも――――――――――





美羽はいくら待ってても戻ってこなかった。

だから、俺はもう諦めていた。


―――――まさかあんなことになるとは思いも知らないで。




ある日。親父から驚きのことを告げられた。


「今度、しばらくの間他の人の家に行ってもらうからな」


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