とある蛇の話

幼稚園の頃から仲の良い、人達と一緒ならいいのにこんな意地悪な人達と一緒にされなければならいというのは屈辱的だ。




「まぁ、謙遜しないで。ただの挨拶じゃない。冗談よ。アルマロス」




そう上級天使であろう、女の子はアルマロスという黒紙の少女を肩に抱く。




怖すぎる………。





こうやって、支配下を作って天使達は成長していくのかと思うとーーー天使に生まれなくてよかったかもしれないと切実に思う。




「貴方も、よろしくね」




「え!?」とびっくりした時には、もうすでに手を握られていて、口から心臓が出そうだった。




「あなた……何処から来たの?見ない顔ね」



「えっと……新参者って感じかな……はは……」





なんとか乗り切ろうと口実を絞り出すけれど、子供ゆえに知恵が回らないとはこの事。




「うーん……遠い街から来たって感じなのかしら?」




「まさか………外界から来たとは言わないよな?」





見事に的中されてしまった事に、同様してしまい思わず握った手を強く反発してしまった。





二人は驚いたような目つきを、僕に向けた。




ーーヤバい……ヤバいっ!!どうしたらいいんだ!!



「えっと……外界って言葉聞いたら怖いなーって……。僕の両親、地獄の住人とトラブルがあって……怖いんだよね……はは」





この事情に嘘は書かれていないし、本当のことは紛れているから誤魔化せるとは思っていた。



「ぷっ……はははっ!!」



一人目に笑い出したのは、名前を覚えたくもない上級天使だった。
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