俺様御曹司は十二歳年上妻に生涯の愛を誓う

そこへ望月さんがお見舞いに来てくれた。

泣いてる私を見て「どうかしたのか」と声をかけた。

「なんでもありません」

「なんでもない顔してないぞ」

「なんかいつも望月さんは泣いてるところに現れるんだから、誤魔化せないですね」

「美希ちゃんを慰めろって神様が言ってるんじゃないか」

「神様?」

私は望月さんが神様だなんて言葉を使う事に意外だと感じた。

「えっ?意外?」

「はい」

「これでも毎朝神様を祈ってるよ、美希ちゃんが蓮じゃなく、俺を好きになってくれって」

望月さんの言葉にポカンと口を空けてしまった。

「なんて顔してるの、俺が美希ちゃんに惚れたら、おかしいかな」

「おかしいんじゃなくてあり得ませんよ」

「どうして?」

「どうしてって」

< 133 / 316 >

この作品をシェア

pagetop