俺様御曹司は十二歳年上妻に生涯の愛を誓う
俺を諦めない麗子に諦めさせようと、四苦八苦してくれた結果、お互いに惹かれあい愛し合うようになったとの事だった。

望月にはいつも助けられている。

大学時代から、そうだった。

俺が御曹司と言う事で、近づいてくる女は数しれず、その度に俺の目を覚まさせてくれたのが望月だった。

俺は美希に望月の結婚の話をした。

「望月さんと麗子さんが結婚ですか、なんか信じられないお話ですね」

「俺を諦めさせようとしてくれたらしい」

「望月さんは悪友ではなく、親友ですね」

「ああ、そうだな」

それから、しばらくして美希に陣痛が始まった。

病院へ向かい、産まれてくる俺と美希の子供の誕生を祈った。

永い夜が開けて、朝になっても産声が聞こえてこない。

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