俺様御曹司は十二歳年上妻に生涯の愛を誓う
「いや、ただの寝坊です」

「鏑木さんでも寝坊することがあるんですね、意外です」

「俺は一人じゃ何も出来なくて、妻のありがたみを痛感しています」

「奥様は愛させているんですね、羨ましいです、あっ、すみません、おしゃべりしてしまって、急がないと遅刻ですよね」

そこに俺のスマホが鳴った。

「もしもし、誰?」

「あっ、蓮也様ですか、東條です、パパはまだ寝てるのかな」

「パパは今起きたの」

「そうでしたか、パパと代わってくれるかな」

蓮也は俺にスマホを渡した。

「社長、大丈夫ですか」

「すまん、寝過ごした、これから支度するから、一時間後にまた迎えを頼む」

「承知いたしました」

俺は寝室に戻り、支度をはじめた。

ドアがノックされて、真弓さんが顔をのぞかせた。

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