俺様御曹司は十二歳年上妻に生涯の愛を誓う
いつも俺のことを考えて行動する。

でも、俺の娘を妊娠したことをなぜ隠して消えたんだ。

蓮也だけでもいっぱいいっぱいになった俺を気遣って、俺から離れたのか。

自分がいるのに、ベビーシッターを雇うことを反対した美希。
夫婦二人で乗り越えたいと常々言っていた。

他の人の手を借りることを余儀なくされた今回のことで、俺の妻としての自信を無くしたんだろう。

美希の考えを貫き通そうとすれば、俺に負担がかかると、俺の側にいることを断念してしまったんだろう。

「ママはまた蓮也の幼稚園にくるって言ってたか」

「うん」

「そうか、今日はパパが迎えにいく」

「ほんと?」

蓮也は満面の笑みを浮かべた。

今日美希は蓮也の幼稚園にくるだろうか。

期待と不安が入り混じり、仕事が手につかなかった。

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