俺様御曹司は十二歳年上妻に生涯の愛を誓う
東條さんに嫉妬したと言ってくれて、それだけ私を好きだってことだよね。

私だって本当はベビーシッターの女性に嫉妬していた。

それなのに、身をひくことしか出来ない、蓮さんを奪われないようになんて思えない。

こんなに好きなのに、言葉や行動に示すことが出来ない。

なんて可愛くないんだろうと自分の性格を恨んだ。

病院へ到着すると、足が震えて前に進めない。

「美希、どうした」

「足が震えてしまって……」
蓮さんは私に近づき「しっかりしろ、美蓮の母親はお前なんだぞ」そう言って私を支えてくれた。

診察室に入り、解熱剤をお尻から入れてもらい、様子を見るように言われた。

蓮也は熱を出したことがなかった。

美蓮は熱を出しやすいようだ。

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