俺様御曹司は十二歳年上妻に生涯の愛を誓う
すぐに受付までお願いします」

「わかった」

東條は受付に向かって、荷物を受け取った。

お弁当のほかに着替えが入っていた。

なんて健気なんだ、奥様は、何も聞かずに着替えまで用意してくれるとは……

東條はすぐに蓮に連絡した。

「社長、お迎えにあがりますので、一旦、会社にお戻りください」

「何かあったのか」

「奥様がお弁当を作って会社に持ってきてくださったのです、お昼に召し上がらないと無駄になりますので……」

美希が弁当を作ってくれたのか。

すまん、美希、俺はなんて謝ったら許しもらえるんだろうか。

蓮は考えが及ばないまま、悪戯に時は流れた。

そんなとき、蓮のマンションに真弓がやってきた。

「蓮、いますか」

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