俺様御曹司は十二歳年上妻に生涯の愛を誓う
そう言われて、東條も挨拶をした。

「鏑木社長の秘書を任されております東條と申します」

「なあ、美希は今日は来ないのか」

「奥様は蓮也様の幼稚園の保護者会に参加しています」

「そうか」

蓮は美希の涙が忘れられなかった。

「俺はずっと美希を泣かせてきたのか」

「いえ、そんなことはありません」

蓮は東條の言葉の裏にある真実を考えていた。

次の日は東條が美蓮を連れてやってきた。

「社長、美蓮様をお連れしましたよ」

「あう」

美蓮は蓮の顔に手を伸ばして、ペチャ、ペチャと叩いて、笑った。

蓮は美蓮を抱き抱えた。

「美蓮、ママは今日も来ないのか」

蓮は徐々に美希に対する会いたいと言う気持ちが強くなっていった。

記憶はまだない。

それなのに、美希に魅力を感じていた。

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