俺様御曹司は十二歳年上妻に生涯の愛を誓う
「そうよ、酔って、美希美希って叫んでいたから、身体を寄せたら、蓮、あなたから
私を抱いたのよ、奥さんと間違えて」

蓮は、服をきて、その場を後にした。

なんてことだ、また大失態を犯した。

美希との約束を破り、また真弓と身体を重ねてしまった。

当然、美希が待っているマンションには帰れない。

どうしたらいいんだ、どうしたら。

マンションの前で、蓮は途方に暮れた。

そこにエントランスに降りてきた美希とはちあわせた。

「蓮さん、お帰りなさい」

蓮は背中を向けて、その場から立ち去ろうとした。

「蓮さん、どこに行くんですか」

「ごめん、俺は……」

蓮は肩を震わせた。

その様子で、美希は蓮に何かあったと確信した。
「蓮さん、部屋に入りましょう」
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