俺様御曹司は十二歳年上妻に生涯の愛を誓う
彼の行動は理解出来ない、いきなり抱きしめてキスしたり、我慢出来なかったと押し倒したり、心配だと勝手に迎えに来たり、いい加減な気持ちはないとプロポーズしたり、社内なのに恋人同士みたいに手を繋いだり、私の気持ちはいつも置き去り状態である。

でもそんな彼の私に対する気持ちは嫌ではなかった。でも……

「社長、手を離してください、社内ではまずいですよ」

「なんでだよ」

そこへ東條さんがやって来た。彼は社長の右腕の存在で、この会社を回していると言っても過言ではない。

「社長、お話があります」

「なんだ」

「藤城さんは我が社の社員です、一人の社員にだけ特別扱いはやめていただきたいのですが……」

「特別扱いってなんだよ」

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