俺様御曹司は十二歳年上妻に生涯の愛を誓う
あの時たまたま居合わせたのがRHマイナスの私で輸血を申し出たのである。

あの日私は友達と買い物をして帰るところだった。

大通りに出てタクシーを拾おうとした時、目の前をオートバイが横滑りして、道路の植え込みに突っ込んだ。

バイクに乗っていた男性は投げ出され、頭を強く打ちつけた。

私は思わずきゃあ?っと声を上げて、顔を覆った。

辺りは騒然となり、私はその男性の元に駆け寄った。

「大丈夫ですか」
男性は顔をしかめて返事をしなかった。

すぐに救急車がやって来た。

男性は救急車に運び込まれた。

「一緒に乗ってください」

えっ?私?関係ないんだけど、救急隊員に言われるまま救急車に乗り込んだ。

男性は苦しそうな表情を見せていた。

私は思わず男性の手を握った。

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