俺様御曹司は十二歳年上妻に生涯の愛を誓う
「美希、感じた?色っぽい声だ、なんか俺、興奮して来ちゃったな」

彼の方に向かされて、見つめ合った。

彼の唇が私の唇を塞ぐ。

身体が熱くなるのを感じて、頭がぼーっとしてきた。

そのまま、抱き抱えられて、ベッドルームへ運ばれた。

二十八にもなって初めてなんて言えないけど、でもどうすればいいかわからなかった。

「劉、あのう、私初めてなの」

「マジで?」

彼は喜ぶのではなく、面倒くさいような表情を浮かべた。

彼は無理矢理事を進めようとしたため、うまく行かず大きなため息をついた。

私は涙が溢れて止まらなかった。

それから彼は私を抱こうとはしなかった。

一週間に一度食事をしてちょっと会話を交わすだけで終わる。

これでも付き合ってると言えるの?

私はある決心を固めた。

< 56 / 316 >

この作品をシェア

pagetop