俺様御曹司は十二歳年上妻に生涯の愛を誓う
「そうです、安いし、鮮度もいいし、商店街の皆さん優しいんです」

そこへ商店街の八百屋のご主人が声をかけて来た。

「美希ちゃん、今日はご主人と一緒かい、羨ましいねえ」

「はい」

彼が八百屋のご主人に挨拶をしてくれた。

「いつも美希がお世話になっております、鏑木と申します」

「えっ鏑木建設の御子息かい」

「あっ はい、でも今は社長を任されています」

「そうかい」

「親父さんは元気かね、よくこの商店街に足を運んでくれたんだが、最近ご無沙汰だから心配してたんだよ」

「入院したんで、自分が社長を就任しました」

「そうだったのか、実はビル建築でこの商店街は立ち退きを迫られている、直接社長さんに会えたのも何かの縁かもしれない、この商店街が立ち退きしないで済むようにならないかね」

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